せっかくだからオレはこの革命の道を選ぶぜ!

って言葉がはてブを読んでたら

steel_eel この状況、『せっかくだから、俺はこの革命の道を選ぶぜ!』って人が現れると、一気にカオスになるだろうな。 2010/05/04
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/umeten/20100504/p1

書いてあった。

いいね革命。僕は革命が大好きなので、どんどん考える。

では革命をしたとしよう。

まず、革命の大目的としては、不遇となっている人々を救わなくてはならないだろう。人々を救わない革命は革命じゃないし。

でも、これは簡単じゃない。本当に若者を救えるのかな?
まあ考えてみようか。

とりあえず当面できることは、老人が持っている富を奪って若者に配布することだろう。
「2005年の富裕層マーケットは81.3万世帯、167兆円」
http://www.nri.co.jp/news/2006/060905_1.html

200兆円くらいを老人から奪うことはできる。
相続税100%にすればそのくらいはまあ可能。
あと年間生活費の平均から計算して死ぬまでに使いきれない貯蓄を保持することを違法とする。

もちろん短期的に金を奪うだけでは解決しない。単に全員が貧しくなるだけになってしまう。奪った金で、世界に対抗できる国にしていかないといけない。中国に対して特定の工業分野で互角以上に戦える国にならないと、日本の存在価値が小さくなっちゃう。


あれ、でもさ、今現在でも資産の3分の1くらいは株式なわけですよ。株式は産業の最適化に役に立っているはずじゃないのかな。ここのあたりのメカニズムをはっきりさせないと対策が取れない。革命を起こすことが正しいのかさえわからない。なにかを行った結果としてもっと悪くなることも起こりうる。

もしかしたら中国の工業化に対しては為す術がないのかもしれないんですよ。あんまり人数の差が大きすぎて、とか。そういう可能性すらある。経済については不明なパラメータが多すぎて考えることが難しいな。このへんを正確に予測するのはたぶん誰にもできないんじゃないか。えーと、僕が革命を起こすわけだから、あまりデカイことなんてできっこない。目標をもっと小さく持つべきかもしれない。

国際競争力をいったん脇に置いといて、単に「若者の不公平感を払拭する」ことを目標にする。それはたぶんできるんです。若者に仕事を与えることはできる。老人から仕事を奪って若者に与えてもいいんだけど、それは次善の手。パイそのものを増やす。
そうだな、株式相場にさっきの200兆円をつぎ込んでもいい。政府が発注者になって大量の開発プロジェクトを発注してもいいんです。もちろん、将来に渡って日本の競争力を高めるプロジェクトを行うのがよろしい。

たとえば、文書の完全な電子化を1年以内にすべての業界で行う。

「文書の完全な電子化を1年以内にすべての業界で行う」

これだけでも日本の景気を回復するだけの作業量になる。方法としては紙のプリントアウトに対して数倍の税金をかけてもいいんだけど。紙の電子化が全国的に行われるだけで業務の効率化はかなり進むだろう。あきらかに国際競争力は今よりも向上する。

あと国内消費をもっと増やさないといけない。あらゆる小売店はオンライン窓口を持ったほうがいいんじゃないか。今の楽天とかAmazonみたいなプラットフォームでは吸収しきれない零細な業者がすごくたくさんいるんだと思う。

だったら政府主導ですべての小売業者が参加可能なプラットフォームを作っちゃえばいいんじゃないかな。

すべての小売業者が参加可能なプラットフォームを作る

NHKとか郵便局みたいな感じで。楽天とかAmazonと競合するプレイヤーがもっといたほうがいい。すごく安くて簡単で、誰でも参加できる。しかも手続きや操作が簡単で、わからなくとも担当者が親切に手順を全部教えてくれるようなもの。

ユーザーの購買情報はすべての業者間で共有するように法律で規定する。もちろん直接売買する末端担当者には個人名がわからないようにして。そうすれば、どのプラットフォームを使っても適切なオススメ商品を表示できる。(個人的な直感なんだけど、いい商品はたくさんあっても、販売者と購入者が結びついていない。うまく情報が消費者に伝わっていない。価格コムで各ジャンルのトップになっている商品は、現在の数倍とか数十倍の売り上げになるのが正しい姿だと思う)

消費を増やすために端末を全員が使えるべきだ。高齢者でも操作可能なタッチタイプのインターフェースをPCのない人に配布する。iPadみたいなもので、3操作程度で商品を購入することができる。


あとせっかくなので、この機会に多くの人が感じているであろう孤独感も改善させたい。孤独感がなぜ発生しているかというと、大きな流れからいうと大家族とか村社会って形態が、各機能ごとに分解されて効率化されちゃったからです。もともとは恋愛や性欲、結婚の斡旋、生殖、コミュニティ、就職や職業の斡旋、労働の創出、精神的安定の確保、各種失敗のフォロー、簡単な病気の治療、工作や修理、手芸、掃除洗濯、建物のメンテナンス、食事の提供・料理、人間関係の訓練とかそんな機能があったわけなんだけど、現代ではそれらが全部分解されているわけです。

その結果として孤独感がどんどん高まる方向になってしまった。機能に特化する方向に進むから、中間的なコミュニケーションというものが発生しにくい。mixitwitterではそういう孤独感をまだうまくフォローできていない。

たとえば、仮想家族みたいなチームを作ってもよい。

仮想家族みたいなチームへの所属の義務化

必ず何らかのチームに所属するようにする。もちろん所属するチームは自由に選べて、抜けることは自由なんだけど。現代ではバラバラになりやすい個人を社会に繋ぎとめるための仕組みとしてチーム所属の義務化を行う。

いわば「村社会の良い点だけを再現する」古いコミュニティの利点を現代において再構築する。うっとおしいかな?個人的な経験では、世の中には思った以上に寂しがり屋さんがたくさんいるので、この施策は歓迎されるような気がする。

チームとしての社会貢献ポイントなどを設定する。またチームを検索でき、満足度ランキング、レビュー、コメントなども公開する。ボランティアランキングや寄付ランキングも。mixiのコミュニティが完全に現実化したようなもの。あまり目的とは関係ないけど、副作用としてクローズドな宗教団体をオープン化させることにもなる。

革命で改善できることは他に何かあるだろうか?