RPGが抽象化すべきもの

ふと、オフラインRPGがやりたい、と思った。
オンラインだとどうしても人間とのコミュニケーションが発生してしまう。
それが負担に感じる。

ちょっとゲームしたいだけだから、オフラインのほうがいい。
そう思って1日くらいオフラインゲームを探していた。

フリーの「Cresteaju」というのに行き着いた。
昔のFFみたいなゲームで、軽くて、操作はカーソルキーとリターンしか使わない。
3時間くらいプレイしてみた。

・・・うーん、なんか違うんだよね。


真剣にプレイできない。
ゲーム世界に入り込めないんです。
ゲームゲームしてる、というか作業なのがばればれすぎる。
頭の中でリアルに変換するってプロセスが発生しない。
どきどきしないんだよね。

中学生のときとかに本当にどきどきしながらプレイしていた、あの感じを味わいたいんです。
あの頃は本当に世界を救うつもりでゲームしていた。
  

なので、ちょっと自分のやりたいRPGを考えてみる。

まずはグラフィックはわりとどうでもいいんです。
3Dでなくてもいい。
音楽も別に不要です。

関連性があきらかでありさえすれば、画面上が数字だらけであっても別にかまわない。
重要なのは作りこみなんです。


ちょっとここからはかなり妄想なんだけど。


その画面をみていたら、実際に起こっていることが リアルに想像できる ようでなくてはならないんです。
(『絵そのものがリアルである』じゃないですよ)
現実世界の「絵」とか「動き」じゃなくて、メカニズムがシミュレートされていないといけない。

小説が行っていることをコンピュータでやる。
RPGの現状は小説で言う「挿絵」の部分が多すぎるんです。
みんな気がついてないけど、実は挿絵なんかよりも本文のほうがぜんぜん重要です。

武器は消耗するべきだし、
キャラクタは年をとるほうがいい。
無限に体力や筋力が増えたりはしない。
モンスター資源は有限で、狩りすぎると絶滅します。

人間を傷つけるとずっと恨みに思われるし、
いいことをすれば感謝されます。

誰かとエッチすれば子供ができるかもしれない。

店で大量に買い物をすると品切れになる。
商売で大儲けしている人がいれば、その裏で損をしている人がいる。
景気が悪くなると失業者が増えて治安が悪化する。
急激な物不足によりインフレが発生すると、暴動が発生する。
効率のいい生産方式の発見は経済全体に好影響がある。
経済社会シミュレータみたいなもの。*1

人心が不安になれば宗教者が世にはびこる。

犯罪が増加すると罪を犯した場合への厳罰化が発生する。
人間は感情で動くが論理的に説得できることもある。


すべては関係しているということ。
無関係なものはないんです。
エネルギー保存の法則が厳密に守られている。
無からなにかが発生したり、物質が消えてしまうことのない世界。


あるいはシナリオをメカニズムとして捉えるべきかもしれない。
「婚約したNPCは近々死ぬ運命にある」とかそういうシナリオのお約束をルール化してジェネレータを作るとかね。

あー、なんかこの辺はこなれてないんだけど、
かなりはっきり言えると思うのは下記。


RPGは戦闘を数値によって抽象化するところから出発した。
しかし、数値による抽象化に関しては出発地点からあまり前に進んでいない。

世界や環境を抽象化する、もしくはシナリオを抽象化するという方向に行かないと
ゲーム機構としての発展は望めないのではないかという気がする。

*1:まあ、実際に全部をシミュレートする必要はなくて、プレイヤーから見える部分はすべてシミュレートしてあるように見える、ということなんですが