『韓国人は死ね』という人へ

ちゃんと伝わらないかもしれないし、
伝えきる自信もないのだが、どうも必要があるみたいなので書いてみる。

たとえば韓国人は日本人を非難してる。
過去の戦争による被害について「謝罪しろ」と言ったりします。

韓国発祥のものではない事物についても「韓国のものだ」と言ったり、
国境の曖昧な部分にある島を占拠したりする。
在日韓国人の人は国内でパチンコ業界に進出したり、いろいろと社会問題の種になってきました。

でもさ、これってみんな些細なことだ。

Wikipedia 韓国を見ればわかるように、日本と韓国は大きな繋がりがある。

そもそも日本の天皇家は韓国の出身であり、(「逆説の日本史」)日本の遺伝子の半分は韓国と共通だ。(「イブの七人の娘たち」)

地理的、歴史的、遺伝子的にみてほとんど兄弟みたいなもの。
お互いによく似ている。
これだけ深い関係があって、しかも似ている国を嫌うってのは変ですよ。

その兄弟を世界で嫌うというのはどういうことなのか?
それは「同族嫌悪」と呼ばれる感情だ。

自分と似ているからこそ「ささいな違い」を強調したくなる。
相手が同等だと思っているからこそ競争意識がある。
この場合、嫌うってことは似ていることの裏返しなんです。
もしもぜんぜん違う民族の国が近くにあってもそれほど大きな競争意識はないでしょう。
競争するためにはなんらかの基準が必要です。
勝利のための基準がまったく異なっていればそもそも競争は発生しない。

「韓国が嫌い」っていうのは兄弟喧嘩みたいなもの。

それは幼稚な感情なんです。
子供が保護者の愛を獲得するために行う競争と一緒です。
誰のためにもならないそんな感情はくだらない。


「韓国人は全員死ね」って言う人がいますけど、どうやって殺すんですか?
戦争をしてミサイルを落とす?
そこにいるのは「人間たち」であって国家ではない。
「韓国を攻撃しろ」って言ったときに攻撃される先にいるのは人間なんですよ。

漫画的に描かれた「憎い韓国人」がミサイルの着弾点にいるわけではない。
日本人でも好きな人と嫌いな人がいるでしょう?
韓国人だって一緒です。
ものすごく様々な人が同じ場所で一緒に暮らしてるんです。
日本が嫌いな人もいるし、日本が好きな人も、どっちでもない人もいる。
頭のいい人、悪い人、子供、老人、お金持ちな人、貧乏な人、すごい美人や二目と見られない人もいます。
もちろんニートやオタクだっています。

国家としての差異よりも一人一人の人間の差異のほうがずっと大きいのです。
そういう人たちに向かって一律に「おまえらは死ね」と言うことはできない。

なぜなら「死ね」といわれるための理由をその人が持っているかどうかが明らかではないから。
彼らには「ある特定の場所にたまたま住んでいた」ぐらいの共通点しかないんです。

彼らの間の差異の大きさを考えるなら、日本と韓国のほうがよほど差異が少ない。
もしも「韓国人全員が死ぬべき」ならその韓国とよく似ている日本人も全員死ぬ理由があるのかもしれない。

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確かに韓国のテレビ局が日本のアニメ作品などをあたかも自国で制作したかのように振舞うことには違和感があります。
でもそれは「死んで償う」というような罪ではない。
過去の日本も他国の作品を盗用していたんです。
時間はかかるかもしれませんが韓国でも著作権についての意識が向上していけば
いずれ他国の作品を自国のものであるかのように振舞うことはなくなっていくでしょう。

未熟な隣人がルールを破ったからといって、神経質に怒る必要はない。
著作権に関して言えば、国家として正しく成長すれば自然にわかってくることです。
韓国の理解を早めるために、適切な著作権のあり方について国家間で話し合ってもいい。
それが面倒なら単に待っているだけでもいいんですよ。
世界の基準は著作権を遵守する方向に向かっているのですから、韓国も遅かれ早かれその方向に向かわざるを得ないでしょう。

仕組みとして発展途上にある他の国に向かって、自分がたまたま実現できているのと同じ基準を要求するのはやめましょう。
自分の兄弟が未熟だからといって怒っても仕方ないです。
同じ道を通っているというだけです。

韓国社会の進化速度に不満があるなら日本が率先して先進的な制度について情報提供・公開すればいい。
ついでに日本文化を広めるキャンペーンを行うこともできる。
日本に必要なのは他国の事情と文化を理解する力と、成熟を待つ忍耐力、そしてもっとも不足しているのが自国の文化や意思をアピールしていく外向性です。

逆説の日本史1 古代黎明編(小学館文庫): 封印された[倭]の謎

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イヴの七人の娘たち (ヴィレッジブックス)

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