日本の子供が孤独なのはなぜだろう

日本の子供は「孤独」、ユニセフが先進国比較

ちょっと古いニュースなのですが、短期的に変化する内容ではないでしょうから言及します。
これはなぜでしょうね。

いくつか要因を考えてみます。

1、家庭環境が原因で孤独
2、個人の資質として孤独
3、孤独を感じさせるような形式的な人間関係の中にある
4、日本の文化として孤独を感じやすい
5、コミュニケーション方式が崩壊している
6、競争的な人間関係によって弱者が脱落する

1は日本に限った問題ではないでしょう。先進国はどこも核家族化が発生しています。
2ももちろん違います。他のアジア系の国と遺伝子的に大して違うわけではないのですから。

3はどうなんでしょうね。
人間関係が薄っぺらで形式的なものであるならば、たぶん孤独に感じるでしょう。
子供同士の人間関係が形式主義に陥っているという可能性はあります。

4はたぶん甘えん坊さんっていうことだと思います。
ある程度年齢的に成長しても誰かに頼ることを容認する文化がある。
集団至上主義の裏返しかな。
「一人立ち」をあまり重視しない文化になっているのかもしれないですね。

5はちょっと違うと思いますね。
コミュニケーション自体は頻繁に行われているでしょう。
特に携帯電話やネットワークが発達した現在ではコミュニケーションの頻度は以前に比べて増大しているはずです。

6はコミュニケーションにおける弱者排除の傾向があるのではないか、ということですね。
競争が発生していて、強者のみがコミュニケーションを行う構図というか。
地位獲得ゲームに勝たなければコミュニケーションそのものが成り立たない環境に追い込まれているのかもしれない。


直感的に言うと(このブログ自体かなり直感に頼ったブログです)
3、4、6が原因で、その根底には集団至上主義があるんだと思います。
幼い頃から「みんなと仲良くしましょう」ってことを強調しすぎなんです。

仲良くすることが重要だから争いを避けて、形式的なコミュニケーションになっちゃう。
自分の意思よりも人間関係のほうが重要だからいつまでも一人立ちしない。
集団での地位が何よりも重要だから弱者を切り捨てることになる。

「みんなと仲良くすることの問題点」にもっと目を向けないと。
「集団の和」を重んじることを止めないと駄目です。

日本という国は「和」という精神にずいぶん助けられてきた面もあるのですが、
どんな思想も万能ではないです。現実世界は複雑なので一面的な思想ではどうしてもうまく切り抜けられない部分は発生します。必ずマイナス面が存在する。

一つの思想を奉ずるあまりにその弱点を無視するようではいけません。

孤独な人を救出したかったら「和の思想」「集団であること」を客観的に捉えて弱点を攻撃し、
その醜い姿を白日の下に晒しましょう。

形式主義に陥りがちな性質や人間関係の過剰な重さ、集団内の価値観以外にももっと重要な価値観がたくさんあることを指摘しましょう。
今現在の教育は集団偏重の価値観を持ってしまっている。
現実世界をもっとフラットに捉えないと前に進めないです。