ジュースに香料を入れないでくれ

ジュースメーカーの人へ
頼むから入れないでくれ。
あれが入っているとジュースがあきらかにまずくなる。
別にジュースが薄くてもいいんだ。
香料さえ入っていなければ薄いことなんて気にしない。
むしろ薄いジュースのほうがうまいと思うことすらある。

香料はダメだ。あきらかにジュースを殺す。
オレンジジュースを、グレープジュースを、りんごジュースを、いとも簡単に人工的で違和感のある飲み物にしてしまう。

ある種の食品添加物は風味を変えてしまう。
例えば、増粘多糖類やアミノ酸は添加されたすべての食物をある種の味に統一する。
それと同じように香料はジュースの風味を殺す。
原材料の味を殺す。

コストを下げるためにしかたのないことなのかもしれない。
香料を使うと安く作れるのかもしれない。
でも、香料がはいったジュースを自分は買わない。
材料のところを見て、「香料」と書いてあったら棚に戻す。
絶対に。
もしも香料入りのジュースが売れないのならそれは自分のような人がいるためだ。

香料メーカーとの繋がりが切れないのかもしれない。
だが香料はもっと必要性が高い分野のために使ってくれ。
肉の臭みをとったり、強すぎる食材の色を中和するために使ってくれ。

ジュースのような繊細な性格の食品に使うべきではない。
ほんの少しの香料でもジュースの本来の意図した方向性を捻じ曲げるのには十分なのだ。

そのあたりをわかってほしい。
ジュースは肉や冷凍の加工食品とは性格が違う。
そもそもの味がそれほど強烈な個性を持っているわけではない。

「繊細な食品だ」ということをもっと意識して取り扱ってほしい。
できることならば100%ジュースをビンで提供されることを強く望む。
もちろん多少コストが上がっても購入する。
紙パックは確実に紙の味がするのに対し、ビンの場合はガラスの味がすることが非常に少ないからだ。
ガラスのほうが安定的な物質であるせいだと思う。

自分が繊細すぎる?
そんなことはない。
世の中の多くの人は気がついている。
意識していないだけ。
それが重要なことだとは今はまだ思っていないだけだ。
生活の質を向上させようと考え始めたときに、
はじめて食品の質が問題になる。

今は質の高い飲み物はそれほど簡単には手に入らないが、いずれ多くの人が食品の質にこだわる世界が来るように思う。
味や香りについての多くの知見が得られ、新たな形容詞が作られるだろう。
そのときに人々は「香料の入ったジュースなんて」と口々に言うだろう。

その世界が一日も早く訪れることを祈る。
みんなも香料の入っているジュースを買わないようにしてほしい。
頼む。

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トロピカーナ ハーベストオレンジ 410ml×24本

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